チョコレートを食べることと、とっておくことを同時にはできない
こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営しているものです。
ゲームブックは選択肢を選んで物語を進めていきます。
この選択肢と言うところがミソです。
読者は飛び先でしばしば「ああ。別の選択肢の方が良かった」と後悔することがあります。
そのため、いわゆる「指セーブ」なる非公式の用語も存在し、飛ぶ前のページに指を挟んでおいて、「どの選択肢がベストか」と言う事を考え、飛ぶ前と飛び先を行き来して選ぶというズルっぽいこともします。
遊び方は読者の自由です。上記のような進め方は初心者や、とにかく結末やベストエンディングをいち早くみたいと言う人にはしばしば用いられる技です。
無論「ズルい」と言う考え方も出来ますし、「ローカルルールだ」と考える人も居ます。
言わばプレイ中にネタバレするわけですから、それによって面白さが半減するか否かはトレード・オフの関係で、「早くクリアしたい」「自力でクリアしたい」の優先順位に寄ることでしょう。
翻って現実社会では、この「指セーブ」を実際にはできないのにやりたがっている人が多いなあとゲームブック作家の目で見ると思えてきます。
それについて、電気の例で触れましょう。
目次
原発か火力か自然エネルギーか
3.11以降原発に対する危機感が強まっています。
マスコミやネットメディアは商売柄煽って読者を惹きつけようとします。
そのため感情論にモノを言わせ、「原発は危ない」「汚染水が漏れた」と代替的に騒ぎ立てます。
確かに原発は放射線と言われる人体に悪影響を及ぼすモノを扱っているため、安全に管理することが求められます。
その危険から逃れるためには原発がこの世からなくなってもらうしかないことでしょう。
さて、原発がなくなるということは、代替の電力供給手段が必要です。
それには
- 火力発電
- 自然エネルギー(太陽光・風力発電)
- あるいは電気を(原発依存しない程度に)使わない
と言う選択肢が挙げられると思います。
利益と弊害が伴う
あらゆる薬には効果と副作用があります。
上記の選択肢も同様に、利益と弊害を伴います。
概して、いろいろな手段は「美味しいところだけ 」とは行かないことがほとんどです。
例えば火力発電であれば
- コスト上昇
- 環境汚染
と言う弊害があります。
コストはよく知られていますが、恐らく環境汚染にはあまり言及されてないように思います。
現に中国であれだけ大気汚染やPM2.5が騒がれるのも、火力発電所が多いからです。
で、大気汚染を解決するためには火力発電を原発にシフトしていくしかないと堀江貴文氏はTweetしてます。
原発建設しまくりで、電気作りまくってEV普及。火力発電を減らしまくる
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2016, 2月 18
RT @YoheiHarada: なんとかならないものか。 https://t.co/idRXz3E9xY
また、自然エネルギーについては天候に左右されるため、一定の電力を常時賄う、ということが困難です。太陽光発電も深夜は無理です。
そして電気は少量ならともかくも、大量に「保管しておく」事が困難なため、とりわけ太陽光発電は補助金がないと事業として成り立っていないのが現状です。
トレード・オフ
ここで原発がいいかその他の電力がいいかを論じるつもりはありません。
ただ私達は手段の持つ利益と弊害を過不足無く考える必要がある、と指摘したいのです。
原子力発電はコストが安く、効率がいい。ただし地震災害や放射線の問題を孕んでいる。
火力発電は放射線の危険はない。ただしコストが高く、大気を汚染する。
自然エネルギーは放射線の心配もないし大気汚染の心配もない。ただし安定供給が出来ないし、補助金などコストがかかる。
コストが安くて安全で、放射線のリスクがない発電方法など存在しないのです。
まとめ
感情論で「原発反対!」と訴えるのは楽です。
上記を何も考えないで論じているからです。
でも私たちは現実に目を向けなくてはなりません。
放射線、大気汚染、不安定供給についてどのリスクヘッジをとるか。
そういうところまで考えて判断しないといけないと思うのですが、如何ですか。
以上、北海道からでした。