生産性はエンターテインメントにも求められる時代。だから既存のゲームブックはオワコンになり、今後はアプリでの提供が主流になる。
こんにつわ。
ゲームブック投稿サイトの管理者です。
ゲームブックはオワコンと呼ばれることが多いですが、それは正しくありません。
↑一度このエントリにまとめましたが、もう少し核心をついてみます。
端的にいうと
プレイする側が面倒くさい物はオワコンで
手軽なものは世界各地でこぞって開発が進んでいる
というものです。
例えば、ゲームブックと言えばGoogle先生は真っ先にこちらの作品を挙げますが
火吹山の魔法使い ファイティング・ファンタジー (現代教養文庫)
- 作者: スティーブ・ジャクソン,イアン・リビングストン,浅羽莢子
- 出版社/メーカー: 社会思想社
- 発売日: 1984/12
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 7回
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これが世界的に流行したのは時代が1984年だったからですよ。
現代社会でリリースされても全くヒットしないでしょうね……。
- シーンが移り変わるごとにページを行ったり来たりし
- 敵と遭遇すれば自分と敵の分交互にサイコロを振ってバトルをし
- ダンジョンは自分で手書きでマッピングし
- アイテムを拾ったりイベントに遭遇したらアドベンチャーシートに記載し
- あらゆる条件判断はユーザーに負担を強いられている
と言うような煩雑なやり取りをすべて読者がやっていたんですから。
当時はその作業も全て楽しく思えたんです。
スマホ、パソコンは愚かゲーム機、RPGも普及していなかったんですから。
でもこれだけ溢れんばかりにゲームが普及しちゃえば到底上記の事柄はやってられないと思いません?
現在流行っているのはアプリでの提供。
これにより読者は選択肢を選ぶ事に集中できるので物語に没頭できます。
また通勤・通学途中にスマホ片手で楽しめます。
ちょっとした細切れ時間に楽しむという手軽さもあるわけです。
この差は大きいです。
そして開発する側へもツールがリリースされています。
Twine / An open-source tool for telling interactive, nonlinear stories
Introduction to ChoiceScript - Choice of Games LLC
ink - inkle's narrative scripting language
使いこなすのはある程度の知識がいりますが、高度なゲームアプリを開発することを考えれば相当楽に制作できます。
つまり、プレイする側も開発する側も生産性の高いゲームブックが求められている時代だと断言いたします。
それはこちらの著作をお読みいただければよくわかります。
ルンバがもてはやされたり、air bnbやUBERが流行るのも同様の理由からです。
現代人はとにかく時間がない。
誰にとっても希少価値の高い時間を有効に使えることはゲームやエンターテインメントにも求められているのです。
もちろん今でも日本では紙媒体でアドベンチャーシートに記載するタイプのゲームブックで流行っているものはあります。
リアル脱出ゲームブックvol.1 ルネと不思議な箱: その町で少女は過去の夢を見る
- 作者: SCRAP
- 出版社/メーカー: SCRAP出版
- 発売日: 2016/10/19
- メディア: 単行本
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そして同人誌などで紙媒体でゲームブックを制作している方も多く居ます。
その活動自体を否定しているわけではありません。
でもかつての交通手段であった馬が車に取って代わられたように、紙媒体のゲームブックも電子やアプリに切り替わっていくのが自然の流れです。
紙媒体のゲームブックもなくならず、高級品となる事でしょう。
今でも馬に乗ろうと思えば乗れるけど、娯楽としていい値段取られるでしょ?
以上、北海道からでした。