生まれつき茶髪の女子校生が黒染めを強要されても学校側は考えを改めず裁判に発展。お互い別の選択肢を模索しては?
こんにちは。
さあみなさん、選択肢を創りましょう。
ゲームブック投稿サイトの管理者です。
今回のテーマはこちらです。
損賠訴訟:「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴 - 毎日新聞
ニュースやTwitterなどでも「ひどい」と話題になりました。
ただ、こういう事が起きても学校側は
たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる
と主張しているそうで、互いに譲らない事態となっています。
※写真はイメージです。黒板とJK(女子高生)|ぱくたそフリー写真素材より
現に東京都でも「地毛登録制度」というのがあり、生まれつき茶髪の方は予め申請しておけば黒く染めなくてもOKなんだそうです。
ここで学校の方針や先生方を責めるのは簡単ですが、全く解決には至らないことでしょう。
どうしてこういう自体になったのか、どうしたら自体が好転するか考えてみたいと思います。
目次
裁判の概要
ご存じの方が多いと思いますがまとめますと
- 2015年4月に入学した女生徒は中学でも黒染めを強要され嫌だったので母親が高校へ配慮を要請、自毛登録制度を希望
- 学校は自毛登録制度がなく、1,2週間ごとの黒染めを指導、2年からは4日毎の頻度に。
- 頭皮がかぶれ、髪はボロボロ
- 「母子家庭だから茶髪にしているのか」と言われ茶髪を理由に修学旅行・学祭に参加できず
- 黒染めしないなら学校に来なくていいと言われ不登校
- 学校側はそれを退学と言いふらしていた様子
とにかく学校側は規則・ルールを盾に遵守しない女生徒を排除した形。
もちろん皆さん、
例外のない規則はない
とすぐに思い浮かびますよね。
なぜここまで学校が生徒を目の敵にする用に、とにかく自分たちの言うことを脊髄反射的にハイハイ言う従順な教育を施したいのか疑問に思いますね。
教育現場の声
この高校の教諭ではありませんが、このニュースに言及している現職の教育者であり、書籍も書いている方のTwitterを見かけました。
高校を非難するはるかぜちゃんに対してリプライをしています。
他の生徒にはどう説明するのですか?あの子は地毛だから仕方ない、では通用しませんよ。あの子だけとくべつ扱いするのか?になりますよ。お答え下さい。
— 佐山透 (@sabanbeach) 2017年10月27日
裁判にするとは色々な方に迷惑をかけましたね。ひどい生徒だ。これが権利?ただの薄っぺらな人格者だね(笑)。
もちろんこのリプライに対してはさらに他のツイッタラーからの応戦もあり、疑問を呈する意見が多く寄せられていますが、筆者が注目したのは次のTweet。
それが困難校ではそんな簡単にはいかいんだよ。鑑別所あがりの生徒なんかもいるし。現場を知らないで勝手なことばかり言うな!不良の集まりのような学校は教育以前の問題なんだよ。
— 佐山透 (@sabanbeach) 2017年10月27日
なるほど……。
それはその通りかもしれませんね。
でもまずは、生まれつき茶髪の生徒と、黒髪だったのに相手を威嚇する上で茶髪にしている生徒とは本来別個に扱う案件かと思いますが、生徒何十人にも対して先生一人では太刀打ち出来ないという現場の苦悩が伝わってきます。
筆者も大学はFラン未満でしたが、高校はギリギリ、なんと言うかあと0.1ミリでもずれたらそうじゃないけど、なんとかギリギリ「進学校」ではありました。
国公立大学へ進学する人もいましたし、あのチームナックスの面子やニトリの社長や、初音ミクを生んだクリプトン・フューチャー・メディアの社長をも輩出した北海学園大学※への進学率はかなり高かったです。
(※大変申し訳ありませんが、そんなに偏差値の高い大学ではありません。いや、ほんっと申し訳ありません!! 筆者はそこにも落ちました!)
なので、多くの人には困難校の実態を知るのが難しいですよね。
ニュースやネットで断片的に伝わってくるだけです。
そもそもマスメディアは注目され、売上を作りたいだけなので無責任に、センセーショナルに煽るだけですからね。
現場は戦場
ちょっとまともに考えて下さい。
たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる
っておかしいですよね?
そんなおかしなことでも使命感に燃える学校現場ってなんなんでしょうね?
それほど困難校では生徒指導が大変なのでしょう。
残念ですけど困難校では大学への進学が文字通り困難なのではないでしょうか。
夜回り先生の本を何冊も拝読しましたが、生徒はリスカや援交、覚醒剤を始めとする薬を打ったり売ったり……。
互いに死に至らしめるほどの暴力があったり。
客から移されたAIDSを蔓延させ、助平な男どもへの復讐に燃える少女が、最後には病に倒れ、夜回り先生に看取られるなど……。
目ン玉飛び出るほどの現実がそこにはありますよ。
ただそこで、夜回り先生の素晴らしいところは生徒への愛が溢れているところです。
先に述べた佐山氏には、残念ながらそれを感じ取ることができませんでした。
選択肢を選ぼう
ここで筆者が出来ることはただ一つなんですよ。
双方、今までと異なる選択肢を選ばれては如何ですかと。
そう提案することだけです。
まあ、怖いと言うか、面倒くて直接佐山氏にリプライするとか、件の高校にメールするとかしませんけどね。
高校を選ぶ
例えば女子校生は他の高校を選ぶことができたんじゃないのかなと。
もしくは今からでも他の高校を選ぶとか、好きな就職先が見つかればそうしてもいいし、自分で商売・起業するというのも手かもしれない。
現実的な話としては通信制の高校。
正直困難校だったら、無理して卒業証書を手にしなくても、通信制で十分。
むしろ例えばこちらの高校なら可能性に溢れています。nnn.ed.jp
↑学費をみると、世帯年収590万未満で就学支援金が支給された場合の3年間実質負担額は206,200円と、大変お買い得(?)になっています。
これ、月割だと5,800円です。
もちろん、就学支援金が支給された場合とありますから、なかなか簡単に事は運ばないでしょうけど。
そもそも学費ばかりに拘泥する必要もなく、通信なら時間が取れるのでバイトをすることも出来るでしょう。
話はそれますが、ここでバイト先が小売店などでスーパーやコンビニなら黒髪を強いられるかもしれませんが、服飾ファッションや飲食店なら茶髪でも受け入れられるんじゃないでしょうかね。
このように、社会が髪の毛の色をどうすべきかを教えてくれるわけで、学校で教える必要はないと思います。
自分の適性(この場合だと髪の色)によってバイト先を本人が選択できるとも言えます。
髪の毛の色は持ち味です。
個性と言い換えてもいいでしょう。
とにかく自由。
先生諸氏のヘアスタイルも別に黒髪じゃなくとも、白髪交じりでも、薄くても、はては何も生えてなくてもOKなんです。
非難じゃなくインセンティブ
片方に加担するだけでは不公平だと思うので、学校側・先生方への立場を少しでも考えてみたいと思います。
まず困難校という場面。
生徒は犯罪を犯したり、暴力や援交、リスカや自殺未遂、いじめなど凄まじい過去を持っている集団だったとしましょう。
まあ、それで例えば生徒がまた反社会的な言動に陥らないように力ずくで規律を守らせようとする努力や熱意は評価すべきところでしょう。
ただ、ひとつ見落として頂きたくないのは、陳腐ではありますけど生徒への愛ですね。
筆者の経験則
筆者は教育者ではありませんが、様々な職場で責任者という立場でいろいろな人を(仕事上での)教育はしてきたので、その経験則を述べます。
どうしても仕事が出来ないという人は居ます。
で、どうにかその人を出来るようにしようとしているうちに、何度指導しても言われたとおりにやらない、裏切られる、という思いが募ってきます。
やがてその人の重箱の隅をつつくようになり、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、となってきます。
で、あるとき筆者も疲れて、面倒くさくなり、ある程度寛容にしてみたんですよ。
筆者も重箱の隅をつつく暇が無駄だと気づき、逆にその人の良さも見えてくるんですね。
ダメなとこはダメなんだけど、執拗に筆者が注意するよりは、プレッシャーから開放されるのか、その人にとってのそれなりのパフォーマンスを発揮しだすんですよ。
そう。
ダメなところは目をつぶったほうがいいんです。
かわりにその人の持ち味、優れた点を少しでもどうやったら伸ばせるか、そのひとにとっていい環境ってどうしたらいいんだろうかって考えて環境を作ってあげる。
そうするとなんだかある程度はうまくいくんですね。
その人が失敗したら筆者がフォローすればいいんだし。
それが上長としての筆者の役割なんだなあとも思いました。
なので、生徒に無理強いさせるよりは、生徒の適性や才能というのを見出して、その環境を創ったり、導いてあげることが先生の役割なんじゃないかなと思います。
第一、その方が先生も楽ですよ。
校則を変えては?
なので校則を緩和して行くことが一番いいのでは?
究極的には法律に違反せず、怪我したり危険なことでもなく、他人に迷惑をかけないなら何をやっても自由だと思います。
髪の毛を染めようがハゲにしようが自由。
それを社会が受け入れてくれるかどうかも含めて勉強になるんじゃないですか。
校則を変えることは容易じゃないかもしれません。
でも社会は激変しています。
少子高齢化で日本人の結婚相手が見つからず、国際結婚も普通になるってのに、毛の色肌の色だの言ってられない世の中がそう遠くないうちにやってきますって。
もっと言えば、世界では結婚しないで子供を生むと言うカップルが大多数を占めてきていますからね。
多様化に進んでいかないと、取り残される一方ですよ。
無責任な声に流されないで
そしてそのような社会的な教育は学校だけで完結して教えるのは無理があります。
本来学校は勉強を教えるところであって、規律とかマナーとかまで無理して教える必要はないと思います。
それを一部のモンスターペアラントや、ノイジーマイノリティの投書などに怯え、「茶髪の生徒は不良だ!」なんて偏見をもつ意見に学校は負けないで頂きたいと思います。
そういう少数意見に惑わされ、労力やコストを払っても肝心の生徒を立派に教育するという理念からはかけ離れるだけです。
それよりどうしたら生徒がより輝くことが出来るかを考えて、指導して行ける体制を整えることが教育じゃないでしょうかね。
まとめ
髪の毛は黒くなければならないというルール。
ルールそのものの意味を考えず、ルールを守ることだけに執着するのは時代の流れに大きく立ち遅れています。
古くからの価値観や慣習に流されては、生徒も先生も学校全体が幸せになれないでしょう。
なので新しい選択肢を考える力を養って頂ければなあと思います。
そのことに役立つのが選択肢を選び続ける物語、ゲームブックだと思います。
ゲームブックはエンターテイメントにとどまらず、様々な思考回路を刺激し、有効な解決手段を導き出すことにも役立つものなのです。
以上、北海道からでした。